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273.メンバーが足りません(メンバーが、足りない。)

273.メンバーが足りません(メンバーが、足りない。)

2017年12月20日 (水) 07時00分配信 投稿日:17/12/20 07:00 icon_view 266view

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サッカー好きな薬剤師の方であれば、このタイトルの意味がわかるかも知れない。少し前にテレビCMや中吊り広告において骨髄バンクへの登録を呼びかけたコマーシャルだ。元・日本代表選手の井原正巳氏が視聴者に向けて語り掛けるような内容が印象的だった。

まるで違う検討会を取材していた最中、ふと筆者は冒頭のテレビCMを思い出した。「メンバーが足りない」と。

医療用医薬品のスイッチ化を検討する「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」は、会合の名称からも何がミッションであるかお分かりになると思う。既に複数回開催されているが、はっきり言ってスイッチ化は期待薄の様相を呈している。その理由は簡単で、スイッチ化に向けた検討をするのではなく、スイッチ化を阻止するかのような会合となっているからだ。

コラム272で取り上げさせていただいた「レボノルゲストレル」における議論が象徴的で、倫理感や教育内容を問題にして“待った”をかけたことが記憶に新しい。先日開催された会議では、輪をかけて医師系委員の独壇場となった。検討成分として挙げられた「クリンダマイシン酸」を巡っては、事前の書面ではスイッチ化について関係医学会の意見は割れていたが、会合中に翻意し、スイッチ反対で一致団結。ステロイド剤「ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル」に至っては「議題に上がること自体がおかしい」と強い不満を述べ、追い打ちをかけるように医師委員が「素人でも意見提出できることはどうか」とコメントするなど、もはや会合設置趣旨すら踏みにじる勢いでスイッチ化に待ったをかけまくっている。

もちろん、何でもかんでもスイッチ化というのではなく、これだけ医師が集まれば、利害関係が一致するので反対一色になるのは当然。せめて生活者団体や薬剤師委員の人数を増やし、多角的な議論が展開されるような舵取りしなければ、この会合が機能不全に陥ることは明白だ。

今回の会合でスイッチ化が認められたのは承認から50年以上が経過した「ヨウ素・ポリビニルアルコール」ただ一つ。この成分がセルフメディケーション推進に繋がるとは到底思えない。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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