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281.たった50件程度に動揺する業界

281.たった50件程度に動揺する業界

markNew 2018年02月14日 (水) 07時00分配信 投稿日:18/02/14 07:00 icon_view 381view

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厚労省出身の関係者はこのような考えを述べる。「51件は確かにインパクトのある数字かもしれないけど、ちょっと騒ぎ過ぎではないか」。

51件とはいわゆる敷地内薬局を公募している病院等の数で、これは日本薬剤師会が昨年8月における全国の状況を発表したものだ。少し時間が経過しているため、現在はもう少し増加している可能性もあるが、内訳は「国公立(大学含む)病院」15都道府県19事例「公的(日赤病院等)」8都道府県8件「社会保険」1都道府県1件「その他(民間等)」16都道府県23件となっており、誘致が行われている都道府県は28、件数合計は51件という実態が示された。

注意していただきたいのは、51件というのは病院の数であり、実際に敷地内薬局の件数ではないということだ。つまり最低でも51以上の敷地内薬局が誕生する可能性もあるということだ。

その評価はわかれるところであるが、薬剤師会執行部は「思っていたよりも多い。何より驚いたのは民間施設の多さで、表に出ない敷地内薬局の誘致はかなり行われているのではないか」という分析を寄せる。今後の調剤報酬改定でかなり厳しい点数が設定されることになるため、その動向を注視していくと述べている。

しかし、敷地内薬局の誘致に対しては現場レベルの影響が極めて大きく、ビジネスモデルとして定着する前に“何とかして欲しい”と日薬執行部に頼み込むケースも少なくない。ただ、既に規制緩和で正式に認められる状態であり、薬剤師会としても動きにくい。

冒頭に登場した関係者はこう語る。「これまで自らが医薬分業という国策の恩恵を受けて成長してきたのに、国策による新業態は許せないというのは説得力に欠ける」とし、むしろ約5万軒の薬局が、たった50数例に動揺していることを内外に発信しているほうが、中長期で悪影響を及ぼすと指摘する。

今後の調剤報酬改定で、敷地内薬局は相当低い点数が設定されるだろう。ただ、それだけ薬局間の点数差を設けることは本当に意味があることなのか。業界内の縄張り争いではなく、10年20年を見据えた方向性が薬剤師会には求められそうだ。


著者:薬業界を幅広く取材する中堅ライター

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