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オーソライズドジェネリック|ブロプレスのAGを事例に考える、今後のAG戦略とは?

オーソライズドジェネリック|ブロプレスのAGを事例に考える、今後のAG戦略とは?

2014年07月25日 (金) 07時00分配信 投稿日:14/07/25 07:00 icon_view 430view

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先週の記事、【アンケート結果】 ディオバンGEトップはAG「サンド」に引き続き、今回はブロプレスのAGであるカンデサルタン「あすか」を事例に今後のオーソライズドジェネリック(AG)について製薬会社の立場と薬局の二つの視点で考えてみます。

そもそもAGとは何ですか?という方は以前ココヤクブログでまとめていますのでこちらをご参照ください。

2014年6月20日、日本で一番売れている医薬品「ブロプレス」の後発品が薬価収載されました。皆様はご存知でしたか?

◆ブロプレスのAGカンデサルタン「あすか」 3割強「知らなかった」

アンケートの結果では34%が「知らなかった」と回答。情報源として販売元である「あすか製薬」のMRから情報を得ていたのは約1割。本格的なプロモーションはまだはじまっていないようです。情報源として多かったのは「インターネット」「ブロプレスの納入代理店」が共に3割弱。ブロプレスの納入代理店にとっては大きな売上を占めているだけに薬局以上に敏感な動きが伺えます。一方、武田薬品は3%程度とほとんど話題に上げていないようです。
 

image1

 

◆カンデサルタン「あすか」についてなぜ注目すべきか?

なぜココヤクでカンデサルタン「あすか」に注目しているかについてですが、理由は下記3つです。

(1)日本で初めて同一成分として他の後発医薬品に先行してAGを発売
(2)超大型市場のGE(カンデサルタンとしては合剤含め2013年度実績1,550億)
(3)2014年度調剤報酬改定、新たな薬価制度の影響

ここからはブロプレスのAGを事例として「武田薬品」、「調剤薬局」の視点でそれぞれ考えてみたいと思います。その前に前提として知っておくべき知識はこちら。
・2014年度調剤報酬改定により「後発医薬品調剤体制加算」を算定するための後発品数量シェアの計算式の分母が「後発医薬品の存在する先発医薬品」に置き換わった。
・AGは先発医薬品メーカーが特許切れ後にメーカーの売上を確保するために海外で生まれた戦略の一つ
・後発医薬品の薬価算定ルール 基本は先発医薬品の薬価×0.6
ただし内服薬で薬価収載時点に10品目を超える場合は先発医薬品の薬価×0.5となる

 

◆武田薬品の視点 「AG先行発売」という日本初の戦略

カンデサルタン「あすか」日本では初めて他の後発医薬品に先駆けて薬価収載・発売となる予定のAGです。特許切れを迎える製品に対して先発医薬品メーカーが取れる戦略の選択肢としては大きくは下記二つと考えています。

(1)AGは出さずに先発医薬品の製剤特許や情報提供力、合剤や剤型変更等でGEの浸食を防ぐ。
(2)先発医薬品単剤がある程度GEに変えられてしまうことは容認し、AGを出すことで後発医薬品の中でシェアを取ることでダメージを最小限にしつつ、他の特許がまだある医薬品への切替を進める

これまで(2)のAG発売までは「アレグラ」や「ディオバン」で選択されてきた戦略でしたが、AGの「先行発売できる」というメリットを活かした戦略はこれまで選択されてきていません。
一言で言えば、先行発売しない方が(2)の合計売上を最大化できるとこれまでのメーカーは判断してきたということだと考えられます。例えばアメリカでは8割~9割がGEに置き換えられてしまうという中で生まれたAGという戦略ですが、日本ではまだまだ後発医薬品のシェアが低く、先発医薬品の売上をできるだけ減らさないという戦略が選択されてきていました。
今回のように(2)を選択し、かつ「先行発売」という選択をした場合のメリット、デメリットを下記にまとめてみます。

メリット
・AGの市場優位性を最大限活用(先行発売のメリット)
特に今回の調剤報酬改定でAGであっても発売後まもなく後発医薬品調剤体制加算の分母に入るため、「後発医薬品調剤体制加算」を算定している、または算定を目指している薬局は発売後から購入、後発医薬品への置き換えを進めることが想像されます。
・他の後発医薬品と同時発売するより薬価を高くできる
薬価収載のタイミングで10品目を超えて収載される場合、先発医薬品の薬価×0.5となりますが、AGとして先行発売する場合には先行して薬価収載されるわけなのでこのルールは適応されません。
実際、カンデサルタン「あすか」は先発医薬品の薬価×0.6となります。
また発売時点では薬価収載されているのはカンデサルタン「あすか」のみですので、現在ディオバンで起こっているような過度な価格競争は免れるため、納入価が同時発売よりも高止まりする可能性があります。

デメリット
・AGを先行発売することにより、従来よりも後発医薬品への置き換えが早期に進む可能性がある

細かく考えればまだまだあるかとは思いますが、上記を考慮しても武田にとっては合剤への切替以外にも「アジルバ」への切替等、AG自体に対抗する戦略オプションを持ち合わせているため、この選択をしやすかったということが考えられます。

 

◆カンデサルタン「あすか」を例に考える薬局の選択

カンデサルタン「あすか」の発売時での採用について考える上で考慮すべき事項は下記3点です。

(1)カンデサルタン「あすか」を採用しない場合一定期間、「後発医薬品調剤体制加算」取得が難しくなる
⇒ ブロプレスが後発医薬品調剤体制加算の数量シェアの分母に入るのは10月1日からと厚労省が発表しています。他のGE発売を待つ場合、12月の薬価収載までは他のGEで数量シェアを確保しないと一定期間「後発医薬品調剤体制加算」を算定できなくなる可能性があります。
(2)12月に薬価収載されるブロプレスの後発医薬品はブロプレスの薬価×0.5となる可能性が高い
※カンデサルタン「あすか」は0.6掛け
(3)薬価差益について
⇒ 納入価が高止まりする可能性がある。

今回のアンケート調査での結果は下記。他の後発医薬品メーカーの発売を待たずに採用予定と回答したのは現時点では2割弱。本格的な検討はこれからでしょうか。
 

image2

 

先週に引き続き今回は「ブロプレス」を事例としてAGが他の後発医薬品より先行発売した場合について考察してみました。皆様の薬局ではどのように考え、どのような選択をされますか。

先週の記事はこちらから
【アンケート結果】 ディオバンGEトップはAG「サンド」

アンケート概要・詳細は下記をご参照ください。
===========================
■期間:2014/6/20(金)~2014/6/27(金)
■対象:薬剤師のみ(薬局+病院)
■回答数:n=207
アンケート結果詳細はこちら
===========================




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