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薬剤師が考える治験の未来|家族や患者さんに治験を勧めたいと思いますか?

薬剤師が考える治験の未来|家族や患者さんに治験を勧めたいと思いますか?

2015年03月06日 (金) 07時00分配信 投稿日:15/03/06 07:00 icon_view 220view

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治験は「育薬」とも呼ばれ、薬を育てていく面で、薬剤師の重要な仕事の一つとしてきちんと協力し考えていくべきである、と薬学部の教授陣からも言われている方が多いと思います。そこで治験参加のみならず、協力したことがあるかという視点も含めて、薬剤師の皆様の実態を調査しました。また治験は命にも直接関わる問題として、皆さまが治験に対してどのような考えをもっているか等、いろいろとご意見をいただきました。

*この記事は2017年9月6日に更新しました。

 

【関連テーマのQ&A】
Q.医療機関より治験依頼がありました。受け入れのメリット、デメリットを教えてください。
Q.シンポジウムのサブタイトルは「治験の推進と人権保護のバランスを求めて」というもの…
Q.薬学部を卒業し、国試に合格し薬剤師免許を所得した場合に就く事の出来る医療系の職種には…
Q.製薬企業のノバルティスと米薬局大手ウォルグリーンズが提携するそうです。将来的に治験…

 
 

■Q1._あなたは、治験に参加したことがありますか?

約1割の人が治験の参加経験がある一方、1/3の人が治験に参加したいと思わないという回答になっていました。治験に参加したくない人は、女性で37.3%と男性に比べ10ポイント近く高くなっていた他、薬剤師経験年数では1~5年未満で約45%と高くなっているようですね。

 

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■Q2._あなたは家族に治験を勧めたいと思いますか?

※参加は本人の意思が尊重されることや、スクリーニングで対象外になることがありますが、治験の情報があれば勧めたいかどうかという視点でお答えください。

既に家族が治験に参加したことがある人は全体の約6%と少数でした。一方、「家族に治験を勧めたいと思わない」と回答した人は過半数で、薬剤師経験年数が1~5年未満の人に限定すると8割近くにのぼっています。男女間での差異はないようです。

 

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■Q3._あなたは、来局する患者さんに治験を勧めたいと思いますか?

※参加は本人の意思が尊重されることや、スクリーニングで対象外になることがありますが、治験の情報があれば勧めたいかどうかという視点でお答えください。

来局患者が治験に参加している割合は約1割で、実際に患者に治験を勧めたことがあると合わせても13%弱となっています。患者に治験を勧めたいと思わない人は45.6%となっていて、来局患者に対して治験を勧めたいか勧めたくないかは、ほぼ意見が2分しているようですね。

 

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■Q4._あなたが、家族や患者さんに治験を「勧めたい」または「勧めたくない」と思う理由を教えてください。

治験を勧めたい理由としては、「医薬の発展につながる」、「患者の選択の可能性を潰したくない」が多く、治験を勧めたくない理由としては、「治験判断は医師の役割」、「安全性・リスクが不安」、「コントロール群の人の不利益」が多くみられました。また「治験の内容次第」、「患者が決めること」という意見も目立っています。

 

【治験に前向きな意見】
●医薬の発展に寄与
 *医学・薬学の向上に役立つから。
 *薬の開発には必要なことだから。
●患者のため可能性があるなら
 *治療の可能性が広がるなら、受けさせてあげたい。
 *もし治療の可能性が広がるならば勧めたいと思う。
●その他
 *現在家族には病気がないのですすめたくない。患者さんには今の疾患関連の薬剤の治験がメリットがあるなら勧めたい。

【治験に慎重な意見】
●治験の判断は医師の役割
 *医師の役割だと思っているから
 *家族においては本人の意志を尊重するがリスクも理解してもらう。患者さんは勧めて後で何かあってトラブルに巻き込まれたくないのでDr.に任せる。
●安全性・リスクが不安
 *リスクがある
 *新薬は未知の部分が多い
 *どういう副作用があるかわからないから
 *治験の段階で副作用などについて、きちんと説明できないため。
 *他人ならどうでもいいがリスクがあるものを家族に勧めようとはふつう思わないでしょ・・
●コントロール群の人が痛手
 *その新薬しかすがるものがないのであれば勧めるが、コントロール群になることもあるので期待をさせるだけ罪な場合もあるので積極的には勧めない
 *プラセボ群にあたり、トライアル中に不利益が判明した場合、大きな痛手になる
●その他
 *被験者が登録されることで病院にとって収益につながるが、治験除外基準等を理解するのは難しいので勧めたことはない。
 *経済的に補助が大きいから。

【治験内容次第で考えるという意見】
 *勧めた責任があるので治験の内容による
 *治験も薬剤によるので、正確な情報を伝えてもらって判断したい。
 *その薬しか治療法がない場合であれば治験をするのもいいかと思うが、類薬があるようなものであれば何が起こるかわからないため勧めたいとは思わない。
 *お金や健康に困っているなら考えるが、今の薬で治るような病気なら、いわゆる実験にされるのは気持ちの良いものではないし、何かあった時に責任が取れない。
 *最新の治療が受けられるという意味では試したいが、要は実験台という印象が拭えないので担当者次第といった所。
 *体調にどんな変化が現れるかわからないので全ては本人の意思だと思うから、あくまでも中立でありたい。治験について、相談にのる準備はしておくべきだとは思っている。

【その他】
 *治験のシステムに問題がある。例えば、公費負担の患者や生活保護受給者などが率先してすべきであって公費受給を受けていない人間にさせる必要があるのかってことがある。公費で助けて貰ってるのなら彼らが率先してデータを取るのに協力すべきだから。そしてその恩恵を皆で享受すべきと思う。


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■Q5._薬局が治験の支援をするとしたら、どのような方法があると思いますか?

薬局の治験支援に関しては、「治験のパンフレット掲示」が50.7%、「相談があれば受け入れる体制整備」が47.8%と多く回答が見られています。女性は「パンフレット掲示」が、男性は「関係する患者へ配布」の回答が多くなっています。

 

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■Q6._どんな疾患の治験であれば、患者に勧めやすいと思いますか?

患者に勧めやすい治験に関しては、「アレルギー関連疾患」が約4割、「がん関連疾患」と「皮膚関連疾患」が約3割と勧めやすいと思われているようですね。一方、「疾患に関係なく治験の内容による」という回答もありました。

 

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<まとめ>
治験に関して「治験に参加したくない」と思っている人は3人に1人で、女性や薬剤師経験年数が短い人で高い傾向が見られています。安全性やリスクの問題等が起きたときの責任問題がネックになっているようですね。
これが、特に「家族に治験を勧めたいとは思わない」人になると過半数となり、自分事や家族の事となるとより慎重に考えるという傾向になるのだと思います。
「来局する患者さんに治験を勧めたいとは思わない」人は、半数弱となっていて、家族に対する治験よりは少なくなっています。この差異は、ご意見の中にあった「現在家族には病気がないので勧めたくない。患者さんには今の疾患関連の薬剤の治験がメリットがあるなら勧めたい。」に代表されるような感覚の違いなのかもしれませんね。

治験に対する考え方は、勧めたいと思う理由として「患者の可能性を活かしたい」「医薬の発展」等があり、勧めたくないと思う理由は「安全性」「リスク」「コントロール群の不利益」が挙げられています。また「治験の判断は医師が行うこと」、「本人次第」という回答が目立っています。
患者に勧めやすい治験としては、「アレルギー関係疾患」や「皮膚関連疾患」が、重篤な疾患や副作用が多い薬が多いというイメージがある内臓系疾患や精神系疾患よりも回答が多くなっていて、やはり安全性やコントロール群の不利益などを考えた結果になっているようです。がん関連疾患に関しては、患者の治療の可能性という面で勧めやすくなっているのではないかと思います。

■期間:2015/2/6(金)~2015/2/20(金)
■対象:薬剤師、薬学生
■回答数:n=136

ココヤク運営事務局

 

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