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『昔からの家庭薬』1.風邪の症状

『昔からの家庭薬』1.風邪の症状

2013年01月31日 (木) 09時00分配信 投稿日:13/01/31 09:00 icon_view 5172view

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今回から「昔からの家庭薬」の6回シリーズを連載しますが、「家庭薬」ってどんな薬でしょうか?
家庭薬協同組合のHP(http://www.tokakyo.or.jp/) では「長い伝統と使用経験を積んだ家庭の常備薬」「日本の伝統と文化に育まれ、現代科学によって研ぎ澄まされた伝統と安心のくすり」と定義されています。
この組合に加入している会社の中には、江戸時代以前に創業された会社が3社もあり、製法は代々、長男だけに口伝され、調合する際は体を清めた後、当主以外近づけない離れ家で行っていたという薬もあります。
長い歴史の中で育まれ、現在の製造販売承認基準に照らして評価された、時代を超えて現在も親しまれる身近な薬が「家庭薬」です。
小さい時に使ったことのある薬、CMで見たことのある薬など心に残る商品がたくさんあると思います。百年、二百年と生活者から支持され続けた「家庭薬」の魅力を、本シリーズを通して、薬剤師、薬学生の視点で見直してください。
家庭薬を症状別に紹介していきます。第1回は、薬局の店頭で一番対応する回数が多いと思われます『風邪の症状』に適する家庭薬です。
 

■目次


龍角散/株式会社龍角散
リココデ顆粒-S/ゼネル薬品工業株式会社
改源/株式会社カイゲン
固形浅田飴/株式会社浅田飴
のどぬーるスプレー/小林製薬株式会社
宇津こどもかぜ薬/宇津救命丸株式会社

龍角散


龍角散   『龍角散』は、約200年前、東北有数の秋田藩(現在の秋田地方)代々の藩医であった藤井家により創製された藩薬で、その後の改良で、現在の『龍角散』に至っております。
『龍角散』は、鎮咳去痰作用を活発にする生薬(キキョウ、キョウニン、セネガ、カンゾウ)を主成分とする微粉末製剤で、用法の原点は漢方薬の一剤型である吹薬、水なしで服用することが特徴です。
ノドの使いすぎや喫煙、汚れた空気を吸ったりするとノドが炎症を起して痛んだり、タンがからんだりして、気管内面の線毛と粘液による浄化能力がおとろえ、咳で苦しむことになります。このような時、龍角散の生薬微粉末を直接のどの粘膜に広く作用させることで、キキョウ・セネガの有効成分サポニン配糖体が、気管内面からの粘液の分泌を高め、線毛運動を活発にして、咳を鎮め、痰を切り、のどの炎症を鎮めます。姉妹品に「龍角散ダイレクトスティック(顆粒)」、「龍角散ダイレクトトローチ」があります。

リココデ顆粒-S


リココデ   漢方の古典書である傷寒論に記載されている桂枝湯は、かぜにおける漢方の第一選択薬とも言われており、血行を盛んにし、体を内側から温めて内臓の機能を高めてくれます。桂枝湯には胃に優しい生薬が含まれているため、胃腸の弱い方や高齢者にも安心して服用していただけます。
この桂枝湯を最大限に活用したのがリココデ顆粒-Sです。5種の洋薬と1種の漢方エキスを配合しています。それらの含量均一性を確保するために、乾式造粒よりも含量均一性に優れた押し出し造粒を採用しましたが、漢方エキスを使用して押し出し造粒にすると崩壊性が悪くなります。サッと溶ける製剤にするために製剤化には苦労しました。口腔内崩壊錠に近いくらい速く崩壊し、高齢者や顆粒の苦手な人にも飲んでもらいやすいように工夫致しました。また、本来苦い顆粒を飲みやすくするために味にも一工夫し、大人から子供まで誰にでも飲んでもらえるような味に致しました。

改源


改源   粉末かぜ薬「改源」は、1924年(大正13年)の発売当初から少しずつ改良が行われたものの、「生薬と洋薬のダブル処方」を最大の特徴としているかぜ薬です。洋薬がつらいかぜの症状を抑えて体力の消耗を軽減させ、生薬が自己治癒力引き出して弱った身体の回復を助けます。
かぜ薬を自分で購入する女性を対象に実施した調査では、75%の方に「生薬と洋薬のダブル処方」に魅力を感じると回答頂いております。
また、かぜ薬を服用するとさまざまな副作用が発生します。特に「眠くなる」「口や鼻が渇く」の症状が上位に挙がります。「改源」はこれらの原因となる成分(抗ヒスタミン剤)を配合しておらず、家事や育児、仕事を休むことができない人をしっかり支えることができる製品です。
2012年(平成24年)には、「改源」を服用しやすい小粒の錠剤にした「改源錠」が発売されました。

固形浅田飴


固形浅田飴   「固形浅田飴」は、医薬品としては珍しい水飴状の「浅田飴」がルーツ。この「浅田飴」は明治20年、幕末の侍医から宮中技官となった浅田宗伯から処方を伝授された堀内伊三郎が「御薬さらし水飴」と冠して発売。その息子、初代伊太郎が宗伯先生の名に因んで「浅田飴」と改称。この時の製品は麦芽水飴に漢方薬の代表である朝鮮人参と桂皮を加えたもので、薬効は「たん、せき、滋養強壮」等であった。大正4年、携帯に便利な製品として、寒天、米粉を加えたゼリー状の「固形浅田飴」を発売。しかし、夏場に溶けるという欠点があり、改良を重ね大正15年に、現在の碁石型ドロップタイプの製品を完成。有効成分は4種類の生薬エキスで、去痰、鎮咳、抗炎症作用のある桔梗根、エメチン等のアルカロイドを含み少量で去痰作用のある吐根、エフェドリン等のアルカロイドを含み鎮咳、発汗、解熱作用のある麻黄及び去痰作用のある人参となっている。

のどぬーるスプレー


のどぬ~るスプレー   口腔咽喉薬の有効成分の中でも特にヨウ素は、殺菌力・殺ウイルス力共に効果が高い成分です。一方、ヨウ素に次ぐ成分としてポビドンヨードがあります。これらの違いは殺菌・殺ウイルス効果を担うヨードの量(有効ヨウ素量)で、ヨウ素はポビドンヨードに比べヨード量が約10倍となっています。成人にはヨウ素が有効成分の「のどぬーる」や「のどぬーるスプレー」を、また子供にはヨードによる殺菌効果を持ちながら作用緩和であるポビドンヨードを有効成分とした「のどぬーるスプレーキッズ」をお勧めしています。
更に「のどぬーるスプレー」のこだわりの一つに「味」があります。ヨウ素には独特の苦味やえぐみがあります。酸化力の強いヨウ素は苦味やえぐみを抑える成分を酸化してしまうという性質がある為、それに耐えうる成分の探索には大変苦労しました。その結果、適度に効果感のある味は長く御使用頂いている方からも評価されており、OTC医薬品の口腔咽頭薬(のど用殺菌消毒薬)でトップシェアを誇っている理由の1つになっています。

宇津こどもかぜ薬


宇津こどもかぜ薬   「宇津こどもかぜ薬」は、今から30年前 、それまで大人用のバリエーションに過ぎなかった「小児用感冒薬」を一新し、現在の小児用かぜ薬市場のパイオニアとなりました。美味しく楽しく飲めるかぜ薬をコンセプトに、甘くて飲みやすいイチゴ味とし、パッケージにオリジナルキャラクターを使い、名称をわかりやすく「こどもかぜ薬」としました。剤形は、顆粒・シロップ・錠剤の3種類があります。顆粒は飲みやすさの点でシロップに一歩譲りますが、保存や携帯に適しています。また効果の面でも、シロップは6回服用で1日分に対し、顆粒は3回服用で1日分のため、通常1日3回の服用であれば、顆粒の方が効果が高いといえます。現在、小児の医療費はほとんどの自治体で無料となっていますが、一方で小児科は子供で溢れて長時間待たされ、他の感染の可能性も否定出来ません。小児用かぜ薬の市場は縮小していますが、小児のかぜの初期治療こそOTCの使命と考えます。

 

『昔の家庭薬』第1回目はいかがだったでしょうか。
今回はなじみ深い風邪薬に関するエピソードを集めてみました。患者さんとの話題の種として活用ください。

次回は「胃腸の症状」についての、家庭薬の情報をお届けしたいと思います。


著者:坂口眞弓

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