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『昔からの家庭薬』3.腸の症状

『昔からの家庭薬』3.腸の症状

2013年03月27日 (水) 09時00分配信 投稿日:13/03/27 09:00 icon_view 3624view

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風邪の症状、胃の症状と続き、3回目は腸の症状を取り上げます。
腸の薬ができた年代を見るとどれも古く、一番古い薬は室町時代に作られています。今回紹介する中の「百毒下し」がそれにあたりますが、歴史上の人物である松本良順が処方を伝授したもので、能書きに「男女老若、瘡毒一切に効あり」という一文が書かれていたそうです。この意味は「すべての"毒"を根絶する」というもので、当時は解毒や性病の治療などに使われていたそうです。

便秘を改善する家庭薬には丸剤という剤型が多くあり、1回量は12粒~16粒や15丸~30丸と、便通の具合や状態を見ながら調節できるようになっています。箱の中に、8粒や10粒すくえる「お匙」がはいっているものがあります。試してみると、さっとすくえて気持ちいいですよ。

店頭では、便秘の症状に対応するときは、症状に適する医薬品を販売することも重要ですが、食生活や生活習慣のアドバイスなども必要ですね。

 

■目次


健のう丸/丹平製薬株式会社
複方毒掃丸/株式会社山崎帝國堂
百毒下し/翠松堂製薬株式会社
ヂアトミンG錠/三宝製薬株式会社
ササスルー/株式会社大和生物研究所
大草丸/大草薬品株式会社

健のう丸


1   「健のう丸」は、ダイオウ、アロエ、センノサイドカルシウムを効果的に配合した、大腸刺激性の便秘薬です。
「健のう丸」は、当初は「健脳丸」と表し、明治29年に発売されました。丹平製薬の創業者である森平兵衛が、自身が体質的に頭重に悩まされていたこともあり、当時の技術や知識を駆使し、また胃腸の調子は頭の働きや気分と密接に関連しているとの考えから、鎮静薬(臭化カリウムなど)と胃腸のはたらきを整える薬を組み合わせるなど、斬新な発想で開発した医薬品が、「健脳丸」です。
「健脳丸」は昭和52年、一部鎮静剤(臭化カリウム)が一般用医薬品に使用できなくなるなど厚生省(現厚生労働省)の指導があり、製品名を「健のう丸」と脳を平仮名にあらため、便秘の効能を前面に出した製品として発売されました。

複方毒掃丸-S


2   「複方毒掃丸」は、6種類の生薬からなる便秘薬です。創業者の山崎嘉太郎が明治30年代に発売した当初は、ばい毒、そう毒、しつ毒、りん毒、たい毒などを撲滅するという効能でしたが、昭和20年代に処方が改良され便秘薬となりました。
処方内容は大黄を主成分とし、営実、甘草、厚朴、川キュウ、山帰来、を配合した独自のもの。大黄は、東洋医学では古くから使われている瀉下成分ですが、大黄に含有されるセンノシドが、腸内細菌によりレインアンスロンへと代謝され、それが大腸を刺激して排便を促します。
「複方毒掃丸」は、明治以来の「体に悪いものを出す」という考えを色濃く継承した処方構成となっています。更に、多成分系である粉末生薬を、そのままの成分を保ちつつ小さな粒(丸)にし、飲みやすく工夫しています。症状に合わせて服用量を調節できるのでお腹が痛くなりにくく、便秘薬依存にも陥りにくい製剤です。3才からご高齢の方まで服用できます。

百毒下し


3   弊社の創業は室町時代末期の西暦1570年、江戸時代には二条関白家から「二条殿御薬所」の免許を受け、民間薬や漢方薬を販売していました。
「百毒下し」は、近代医学の開祖、新撰組隊士の治療をしたと言われる松本良順が処方改良を行ったことがきっかけで、全国へ一斉に広まります。当時は、製造の最終工程に"ギフトエキス"=生薬から有効成分を抽出した濃縮エキスを糊代わり用いて、他の生薬粉末を固めて変質や丸剤のべとつきを防ぐという独特の製法を行っていました。いかに原料が精選されていても、服用するまでに変質してしまっては生薬特有の配合の妙は生かされない、そこのところを生薬をもって生薬の変質を防止するという発想でした。
現在は許可の関係でギフトエキスは用いられなくなりましたが、生薬の良さをとことん活かし、穏やかさと効き目を追求しています。

ヂアトミンG錠


4   色々な食物からバランスよく栄養をとることは、健康の基本ですが、それには体内に取り込まれた食物が円滑に消化、吸収されることが大切です。しかし、現代社会では食品の多様化や不規則な食事、様々なストレスや疲労なども要因となり栄養のバランスがとりにくくなっており、食物の消化、吸収、排泄の過程がうまくいかず、不健康になりがちです。
昭和十年代に販売を開始したヂアトミンは消化酵素を中心に日本人の食生活の変化に合わせ処方を変更しており、現在のヂアトミンG錠は、3大栄養素の消化酵素と乳酸菌の働きによって、衰えた消化・吸収作用を助け、腸の働きを整えると共にビタミンB群、乾燥酵母(ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸等)、昆布末(ミネラル、微量必須元素、グルタミン酸、アルギン酸等)の配合で5大栄養素を含む多くの栄養素も補給でき、さらに日本人には不足しがちといわれるカルシウム塩を配合した複合胃腸薬となっています。

ササスルー


5   昔は、頭重、のぼせ、肌荒れ、吹出物などは便秘から生じ、辛い症状を治すために便通を良くすると、顔や頭部すなわち「首より上」の不快な症状がなくなる、軽くなることから「首より上の薬」と名付けられた薬が販売されていました。
便秘薬「ササスルー」は、この「首より上の薬」に配合されていたものと、さらに胃腸の機能を改善するもの、大腸の運動を促すものを加えた8つの生薬からなる医薬品です。腸の運動を活発にして穏やかな排便を促し、胃腸機能を働かせ腹痛を軽くし、腸の血行を良くする処方構成がバランスよく作用し、便秘は治ったが痛みを伴うという辛い痛みがないのが特徴で、高齢の方や胃弱の方にも大変喜ばれています。またクマ笹抽出液を錠剤のフィルムコーティングとして使用し、生薬のニオイが気になる方にも飲みやすい製品です。

大草丸


6   「大草丸」は1967年(昭和42年)の発売当初から約50年近く小粒の丸剤という剤形にこだわって製造されています。便秘の程度は人により様々です。1回20丸という服用量の中で自由に増減できるため、いつでも自分に合った量を調整して服用できます。
また腸の蠕動運動を促進するセンナ、ダイオウとともに潤腸・通便作用を現わすマシニンを多く配合するのも大きな特徴です。このため大草薬品ではマシニンを年間約10トンと日本で最も多く使用しております。
「大草丸」は刺激作用と潤腸作用、2つの作用を併せ持つことにより様々なタイプの便秘に効果を発揮し、習慣性が付きにくいと言えます。3歳のお子様から腸の機能が弱くなった高齢者の方まで幅広い方々の便秘を解消します。さらにカンゾウ、シャクヤクを配合し刺激作用による腹痛を抑える効果もありますので、お腹が痛くならず自然なお通じを体感できます。

 



著者:坂口眞弓

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