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『昔からの家庭薬』4.皮膚の症状

『昔からの家庭薬』4.皮膚の症状

2013年04月29日 (月) 09時00分配信 投稿日:13/04/29 09:00 icon_view 5577view

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家庭薬シリーズ 第4回目は 皮膚の症状に使用するOTC医薬品です。
皮膚には、虫さされによるかゆみや、やけど、すり傷、切り傷、水虫、手あれなどなど、さまざまな症状があり、そのトラブルに対処する医薬品も多数あります。
今回の皮膚症状の家庭薬は、昔から使われる続けているものを取り上げます。
キンカンのアンモニアのにおい、コロスキンを塗ったときのピリっとした痛み、ユースキンAやトフメルの独特なにおいなど経験された方も多いのではないでしょうか。
ぜひ薬局の店頭で手にとってお試しください。
 

■目次


トフメルA/三宝製薬
コロスキン/東京甲子社
キンカン/金冠堂
イスクラ華陀膏/イスクラ産業
ユースキンA/ユースキン製薬
エクテマクリーム/東京甲子社

トフメルA


画像1   トフメルAの有効成分はごく一般的なものですが、「色々な皮膚のトラブルによく効き、しかも傷や火傷などの跡が残りにくい」というご評価をいただいています。一体なぜでしょう?それは基剤であるラノリンの効果と使用方法に秘密があります。
ラノリンは羊が皮膚と毛を守るために分泌する皮脂で、人の皮脂に近い組成でできています。羊毛を刈り取ってウールに仕上げる際に副産物として回収される皮脂がラノリンです。
ラノリンは皮膚への浸透性、柔軟性に優れ、キズなどに効果があることが知られており、古代ギリシア時代には既に薬として用いられ、ヒツジを戦場へ連れて行ったとも言われています。
古くから医薬品や化粧品などに重宝されたラノリンですが、トフメルAの効き目にも大きく関与しているのです。
また、傷や火傷などの使用方法としてはとにかく厚く塗ることがポイント!ガーゼなどにトフメルAを厚く、創傷面を全て覆うように塗布してください。

コロスキン-S


画像2   コロスキンは、小切傷・すり傷・さかむけ・あかぎれに効果のあるホータイのいらない液状絆創膏です。傷口に塗ると透明な被膜を形成し、ホコリやばい菌等から傷口を保護します。気温が下がり空気が乾燥し、さかむけやあかぎれが出来やすい冬場が最需要期です。
発売開始以来70余年、液状絆創膏のカテゴリーではシェアNo1を維持しています。
現在では、海外から日本へ観光に来られる方(主に中国人)にも人気があり、お土産として一人で10本~20本買って行くお客様も多くいらっしゃるそうです。
お客様から「妊娠中、または授乳中なのだが子供への影響はないか」といった内容のお問い合わせを頂く事があるそうですが、妊娠中、授乳中の使用については、特に制限はありません。コロスキンは、傷口の保護を目的とした薬剤であり、乾燥し被膜になった状態では体内に吸収される物ではありません。しかし、有機溶剤が含まれているので、液剤の状態でお子様が舐めたりしないよう注意して頂く事が必要です。

キンカン


画像3   キンカンは火傷の薬として開発されたってご存知ですか?
現在では『虫さされ』・『肩こり』等の薬として知られるキンカンですが、元々は火傷の治療薬として作られました。発売当初は、煮えたぎった湯を自分の腕にふりそそぎ、そこにキンカンを塗布して効果を見せるという身体を張っての販売をしていました。現在では、火傷の程度の判別が一般の消費者には難しいと考えられ、火傷等の効能が削除されています。
キンカンの名称の由来は果物のキンカンだと思われがちですが・・・
成分に果物のキンカンが入っているわけではなく、純金製の王冠より、『キンカン』と命名したそうです。
キンカンは冷却などの局所刺激により、かゆみや痛みが伝わる神経の活動を抑制し、鎮痒鎮痛効果を発揮します。

イスクラ華陀膏


  画像4  ときは1965年、春。長年水虫に悩んでいた一人のバレーボール選手が上海で見つけた軟膏薬です。彼はその薬を持ってイスクラ産業を訪ね、「どうかこのクスリを日本で買えるようにしてください」と依頼、それで完成したのが水虫治療薬「華陀膏」です。
「華陀膏」は5%のサリチル酸と10%の安息香酸、基剤にワセリンという伝統的軟膏処方です。また蝋(ろう)梅油(ばいゆ)を香料として含有しています。 蝋梅は梅によく似て初春に香りのいい花を咲かせ、蝋梅油はその花や蕾から抽出した油です。
「本草綱目」には「熱さを消す作用と、体液を増加させる作用がある」と、また「中国高等植物図鑑」には「蝋梅の花から匂いのよい油をとり、解毒、生津薬として使用する」と記載されています。また蕾からとった油は火傷の治療にも使われています。
「華陀膏」はカサカサ、ジュクジュクの水虫に使えますが、特にかかとのカサカサ水虫には効果的です。
新しい水虫薬が次々登場しますが、「華陀膏」は「イスクラ華陀膏」と名称を変更しましたが、現在も変わることなく愛され続けています。

ユースキンA


画像5   終戦から10年経った頃、薬局を営んでいた野渡良清(ユースキン製薬(株)創業者)のもとへ、手あれに悩むご婦人が来店されました。いつものように石油系油脂のハンドクリームをすすめると「あぁやっぱりこれですか。ベタつかずにもっと効くものがあればいいのに…。」と、この商品を買ってはみたものの、不満そうな表情で帰って行きました。このお客さまの思いにお応えするために良清は黄色いハンドクリーム『ユースキンA』を誕生させました。
「保湿力に優れているのにベタつかない」「肌あれに効くクリーム」と、口コミでご愛用者の輪を広げて半世紀以上。改めて現在の技術で保湿力の高さを調べると塗布後、6時間経過しても保湿効果が持続することが分かりました。
「長年あかぎれに悩んでいたのにユースキンAを使ったらキレイになった」「乾燥を気にしないで子どもと手をつなぐことが出来るようになった」と、ご愛用者からは今も喜びの声が届けられているそうです。

エクテマクリーム


画像6   エクテマクリームは、尿素20%配合の第3類医薬品のクリームです。
手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、老人の乾皮症、さめ肌に効果があります。
角化症とは、角質が厚くなり皮膚が硬くなった状態の事をいいます。
乾皮症とは、皮脂および汗の分泌が減退し皮膚が乾燥してガサガサになった状態の事をいいます。その為、高齢者によく見られる症状です。
さめ肌とは、汗や皮脂の分泌が少なく、皮膚は厚く乾燥しガサガサになり、表面に鱗が付いているように見える症状です。
以上のような症状に対し、尿素の持つ働きとして肌の潤いを保つ作用、そしてタンパク質を分解する作用があります。角質はタンパク質なので、角質を分解していくという作用が働きます。その為、乾燥し硬くなってしまった角質、ボロボロになってしまった角質を分解し、お肌をツルツルにするという作用があります。
その他添加物として、保湿効果のあるグリセリンを配合しております。

 

著者:坂口眞弓

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