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6.【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋(第4回)|薬剤師の気になる数字

6.【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋(第4回)|薬剤師の気になる数字

2013年04月25日 (木) 09時00分配信 投稿日:13/04/25 09:00 icon_view 279view

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「医薬品市場全体の10~20%を、ネット販売が占めるようになる」
(日本オンラインドラッグ協会理事長 後藤玄利氏の発言)

 

アセスメント力で選ばれる薬局へ

これから、薬局・薬店はネット薬局という競合相手を迎える時代だという認識は必要だと思います。これもひとつの時代の変化。このチャンスに、薬剤師の皆さんは、対面販売の付加価値を、ひいては薬剤師自身の存在価値をどう高めていくのかということを前向きに考えていただきたいと思うのです。

では、どんな付加価値があるのか、ということですが、わたしは、

処方薬以外の健康相談にも乗れるアセスメント力をもつ

ことが、対面販売の利点を最大限に活かすことになると考えます。

たとえば、降圧剤を処方されている患者さんでも、慢性的に腰痛に悩んでいる方がいらっしゃいます。会話のなかで、その程度やどういう動作で痛むかを聴き、市販のシップ剤を勧めたり、痛みの程度が強ければ受診を勧める…といった問題発見型のアセスメントは、対面販売でしかできない強みでしょう。

さらに、店舗内で取り扱う一般用医薬品の選択もまた重要です。調剤薬局であれば、薬店、ドラッグストアでの扱いが少ない第1種や指定第2種に絞り込むのも一案でしょう。第1種医薬品は基本的にスイッチOTCですから、相互作用の管理が重要です。
「この患者さんは処方薬Aを服薬しているから、この市販薬のスイッチ成分Bは禁忌だ」
そういうコンサルティングができるのは、処方薬を出している薬局ならではの強みです。


他の業界をのぞいてみよう

ネットという競合相手の存在で大きく変貌した市場といえば、出版業界があります。いま、日本の書店業界では、ネット通販のAmazonがダントツの売り上げと言われています。Amazonは基本的に売り上げを公表していないのですが、推定年間1920億円とのこと。出版業界も、「活字離れ」といわれるなか、永らく停滞にあえいでいますが、新刊書の点数は8万点に届く勢いで、年々増加しているのです。つまり、多品種少数販売が基調になっている。こうなると、多品種に対応できるネット通販ががぜん強くなります。

では、Amazonに続く第2位はどこでしょう? これが驚き、紀伊国屋、ジュンク堂、三省堂、有隣堂といった大看板を抑えて、なんと「TSUTAYA BOOKS」なのです。さらに3位の「紀伊国屋書店」に次いで4位はなんと「ブックオフ」。TsutayaはDVDやCDレンタル、との複合店、ブックオフはリサイクルと、ビジネスモデルに特徴がある流通が勝ち組に残っている。調剤薬局の将来を考える上でも、示唆に富んでいると思いませんか。


相談しやすい環境づくりも大事

「いまさら何だ」と言われそうですが、私は医薬品のネット通販がそれほど既存の薬局・薬店を脅かす存在になるとは思っていません。コンビニやスーパーマーケットが2009年6月の改正薬事法の施行で、一気に医薬品販売に乗り出しましたが、3年を経過したいま、店頭を見る限りではあまり定着したとはいいがたい。具合が悪いときにすぐにもほしいクスリを1~数日待たなければならないことを、かえって不便に感じる消費者も多いのではないかと思うのです。ケンコーコムの後藤社長は、最高裁判決後の記者会見で「医薬品市場全体の1~2割をネット販売が占めるようになるのでは」と述べていましたが、さて、今後はどうでしょう。

販売環境の整備のハードルもさることながら、消費者にとってやはりクスリは「相談しながら買う」という長年の購買スタイルが根強いのではないでしょうか。

ただし、相談内容によっては、店頭では話しにくいものもあります。痔だとか薄毛とか、膀胱炎や水虫なんかも女性には勇気がいります。ネット薬局の相談体制が充実してくれば、顔が見えなくてすむので、それは脅威になるはずです。スペースの問題もあるでしょうが、プライバシーに配慮した店舗環境も大事。「相談しやすい薬局」であることは売りになります。


参考資料
ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1301/17/news047.html
www.cabrain.net/news/article/newsId/39323/page/1.html



著者:中保裕子

 
 

【関連Q&A】
Q.医療用医薬品のネット販売は何故見逃されているのですか?
Q.ネット販売は徐々に規制緩和されていくのではないでしょうか?

 

「医薬品ネット販売時代への処方箋」をもっと読む
・【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋(第1回)
・【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋(第2回)
・【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋(第3回)

*連載記事の一覧は こちら

 

【関連記事】
・今年は医療用医薬品のネット販売議論が視野に?
・形骸化の先に控える更なる緩和議論
・一般用医薬品のネット販売
・個人取引という新世界も
・スキだらけの厚労省
・【戦略】医薬品ネット販売時代への処方箋
・大衆薬のネット販売解禁/どうなる薬剤師?
・見えてきたネット販売の着地点。

 

【関連アンケート記事】
・薬剤師4人に1人、薬ネット販売を検討 (アンケート結果)
・薬剤師104名に聞く!OTC医薬品のネット販売、賛成?反対? (アンケート結果)

 

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