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2.薬剤師アスリートからスポーツファーマシストを視る

2.薬剤師アスリートからスポーツファーマシストを視る

2013年07月30日 (火) 09時00分配信 投稿日:13/07/30 09:00 icon_view 372view

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~アスリートとスポーツファーマシストをもっと身近に!!~


■スポーツファーマシストになった理由

中学までの成績は勉強も運動も学年最下位。危機感も好奇心も向上心も無い。自分の意志なんてある訳無く、注目されることも大嫌いだった。

高校生になり、「水球」と初めて出会った。見たことも聞いたことも無いスポーツ。泳ぐことなら少しは出来るし。と顧問の先生に話だけ聞きに行ったところ、あれよあれよと言う間に入部。

「女子部員もいる」と言われたはずが、「水中の格闘技」の異名を持つだけあってか片手で足りるほど。しかも全員幽霊部員。毎日男子部員との練習。スイム、基礎練、最初はボールなんて扱えない。でも早く先輩たちみたいにゲームがしたくて、他校の練習や、社会人の練習、気がついたら自分で探して一人で通うようになっていた。水球を始めて、向上心も、好奇心も、行動力も、いつの間にか少しずつ身に付いて、水球が大好きになっていた。とにかく水球がしたくて、もっと上手になりたくて、がむしゃらにやっていたら、たくさんの人が支えてくれるようになっていた。女子でチームを組めていないのに、高校・大学・社会人と水球を続けることが出来たのは本当にたくさんの人の支えがあったからこそ。常に支えてくれて、応援してくれて、育ててくれた水球界に恩返しがしたい。そう思っていた矢先、スポーツファーマシストと出会った。これしかない。運命かとさえ思った。


■アスリートとして

水球を続けていたことは先にも述べたが、チームが無かったため公式戦にはほとんど縁がなかった。スポーツファーマシストの認定を受け、(株)アトラクを設立するも毎日が模索の連続。

「何ができるのか」「アスリートは何を必要としているのか」その答えを見つけるために自分でアスリートを目指すことにした。アトラクチャレンジと称して今までやったことの無いスポーツに挑戦すると決めてからわずか数ヶ月後の今年2013年1月、雑誌OSEANSの企画でメルセデス・ベンツがトライアスロンチームを結成しメンバーを一般公募していることを知った。メンバーになればプロの指導が受けられる。大会にも出られる。まずはエントリーシートを出して、仕事を休めるかどうかは受かってから悩もう。決意してからは本当にあっという間だった。エントリーシートを送付したのが2月中旬。最終選考に残ったと3月上旬に連絡が来て、中旬に正式決定、下旬に他の3名のメンバーと初顔合わせ、4月に一度だけ練習会を行い、5月19日ホノルルトライアスロン出場。

初めてのトライアスロンの大会。しかもいきなり海外。まだまだアスリートにはほど遠い。でも、スポーツファーマシストとしては発見の連続だった。

今回の日程は結構強行で、17日夜23時過ぎに羽田を発ち、現地時間17日の昼間に到着。しっかり機内で寝て行かないといきなりキツイ。目的地はハワイだけど、夜のフライトは寒い。機内は乾燥している。足は浮腫んでパンパン。到着してからはガイダンスを受け、初日は荷解きや日本から持って行ったバイクの組み立て、破損がないかのチェック等で終了。

2日目(18日)、は朝5時半から海でスイム。トライアスロンの朝は早い。軽い朝練後にホテルで朝ご飯。そして一息ついたと思ったらコース説明等のガイダンスを受けるためまたアラモアナパークへ。

3日目(19日)、いよいよレース当日。朝4時半アラモアナパークに集合し、レースの準備。トライアスロンはスイム→バイク→ランを行うが、最初は泳ぐのに必要な装備しかしていない。トランジッションエリアと呼ばれる場所にバイク、ランに必要な道具をまとめて置いておく。準備は4時半からだが、実際のスタートは6時頃。今回はオリンピックディスタンス(1.5km-40km-10km)だったため9時頃にはもう完走メダルを首から下げて大会が用意してくれたスイカをもりもり食べていた。

試合前後は「1日3回毎食後」はもはや通用しないし、選手は当然レースのことで頭はいっぱい。レース前後の流れを含めて競技特性に合った服薬指導をしないと、結局飲まなかった。辛いまま出場した。ということになりかねないのではないだろうか。さらに海外の場合は時差の影響も出てくる。服用のタイミング、食事との影響、さらには機内での過ごし方等、スポーツファーマシストがアスリートの力になれることは本当にたくさんあるのかもしれない。この貴重な経験を今後に生かして行きたいと思う。


■著者プロフィール



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風間望(Nozomu Kazama)


1984年埼玉県生まれ。薬剤師、JADA公認スポーツファーマシスト、JLA公認ベーシックサーフライフセーバー。城西大学大学院修了後、調剤薬局に勤務。2011年11月株式会社アトラク設立、取締役就任。 高校時代から水球に没頭し、大学進学・就職後も時間の許す限り社会人男子チームの紅一点として競技を続けている。水球で培った体力と精神力を武器に、現在はメルセデス・ベンツトライアスロンチームに所属。自らが競技者であり続けることで、よりリアルな、アスリートのニーズに寄り添ったスポーツファーマシストの可能性を模索している。




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