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3.薬学生からスポーツファーマシストを視る

3.薬学生からスポーツファーマシストを視る

2013年09月10日 (火) 09時00分配信 投稿日:13/09/10 09:00 icon_view 606view

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~大学生から見たスポーツファーマシスト~


■スポーツファーマシストの認識と現状

私がスポーツファーマシスト(以下SP)に興味を持ったきっかけは、競技者として活躍している友人から「病院で薬を処方してもらったとき、薬剤師に相談したらドーピング検査で陽性にならない薬にしてくれた。競技生活を続けながら、安心して薬を飲めるんだ。」という一言を受けたことでした。そこでSPについて詳細に調べたところ、「最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識を持ち、競技者を含めたスポーツ愛好家などに対し、薬の正しい使い方の指導、薬に関する健康教育などの普及・啓発を行い、スポーツにおけるドーピングを防止することを主な活動とする。」と定義されています。公認SP認定制度はスポーツと薬学という一見関係が無さそうな二つの分野が融合しているように感じられ、非常に魅力的で憧れの制度です。

SPでなくても薬剤師である以上、スポーツやドーピングに精通していないからという理由で患者からの相談を断ることは有り得ません。将来、私はその友人のような患者が相談に来たときにしっかりサポート出来るような薬剤師になりたいと考えています。人によっては、薬の服用に関する不安があっても誰に相談すれば良いか分からず、服用をやめてしまうケースもあるようです。そのような場合、気軽にSPに相談することが出来れば、どれほど頼もしいことでしょう。

しかし、新しい認定制度だけにSPについての情報は少なく、資格を活かして具体的にどのような活動をしているのか十分に明らかにされていません。私の周りの薬科大生にSPの話を持ちかけても「知らない。」もしくは「聞いたことがあるけどよく分からない。」という人が少なくありません。一方で今まさに私たちの同世代がスポーツ界で競技者として活躍しているのです。薬剤師にはたくさんの認定制度がありますが、その中でも特にそのような若い世代に対して貢献出来るのが、このSP認定制度だと私は考えています。


■調査研究を通して感じたこと

SPの知識を深めるべく現状を把握するため、実際に卒業研究の一環としてSPについての調査研究を進めていく上で、薬剤師と競技者に対してアンケートを行いました。「SPを知っていますか」という質問に対して「知らない」と回答した競技者は128名中110名(86%)、SPの資格を持たない薬剤師は117名中70名(60%)という結果でした。競技者だけでなく、薬剤師であっても半数以上がSPを認知していないという事実に驚きを隠せません。

また、「競技生活中、薬を購入または服用するときに誰かに相談する」と回答した競技者86名に対して、「誰に相談するのか」と尋ねたところ、医師(スポーツドクター含む)が68名(79%)、コーチや監督が28名(33%)、次いで薬剤師が22名(26%)でした。スポーツファーマシストにいたっては、なんと3名(3%)という結果でした。

しかし、SPの説明をしたうえで「身近に相談出来るSPがいてほしいか」という質問に対して「いてほしい」と回答した競技者は128名中86名(67%)にも達しました。ただし、「スポーツをしている患者または顧客から実際に薬の相談を受けたことがある」と回答した薬剤師は156名中54名(35%)であり、その54名中SPの資格を持つ薬剤師は26名(「ある」と回答した薬剤師のうち48%)でした。つまり、今後さらなるSPのプロモーション活動の必要性が大いに感じられる結果となりました。


■将来への展望

私はまだ薬科大生であり薬剤師ではないのでSPの資格を取得することは出来ませんが、少しでも多くの人にSPを知ってもらいたいと考えています。友人の競技者や薬科大生にSPの話をして認知を広めることを心がけています。また、今年(2013年)の秋は東京都で行われる国民体育大会での薬剤師会の活動にも参加する予定です。

病院や薬局で勤務しながらSPとして競技者の相談にのること、学校薬剤師の業務の中で生徒にドーピングやSPの認知を広めること、チームや施設に専属の薬剤師として所属し競技者のサポートをすることなど、SPとして様々な活躍の仕方があると思います。「やっぱり薬のことは何でも薬剤師に聞くのが安心だね。」と競技者に思ってもらい、広く認知されることでSPの需要をさらに高めたいと思います。将来、自分から積極的に働きかけて活動が出来るようになるのをとても楽しみにしています。


■著者プロフィール



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小西由紀(Yuki Konishi)


1989年 奈良県奈良市生まれ
2008年3月 淑徳与野高等学校卒業
2008年4月 明治薬科大学入学
現在 明治薬科大学6年生

薬学教育研究センター薬学教育部門
アウトドア部、ダンス部所属
今年度の国家試験にむけて勉学に励んでいます。




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