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4.薬局薬剤師からスポーツファーマシストを視る

4.薬局薬剤師からスポーツファーマシストを視る

2013年10月15日 (火) 09時00分配信 投稿日:13/10/15 09:00 icon_view 238view

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~スポーツができる健全な身体作りの為に~


■はじめてのプロテイン

私は、幼少期に高熱がでた時、近医において解熱剤を過量投薬され、生死の境を彷徨った経験がある。体力をつけるためにスイミングスクールに通ったが、少しがんばると疲れやすく、身長・体重は同学年の児童の平均よりもはるかに低いままだった。そのようなとき、選手クラスを担当していた男性コーチ(大学生体育系学部)から、個人的に食事や栄養、身体の動かし方や疲れの取り方を教えてもらうようになり、スポーツや健康な身体作りに興味を持つようになった。また、『身体を大きくする魔法の薬』として一口もらったプロテインのにおいと味は、とても衝撃的だったことを覚えている。


■薬剤師とアンチドーピングを意識したきっかけ

2007年に大阪で開催された第11回IAAF世界陸上競技選手権大会において、(社)大阪府薬剤師会および(社)大阪府病院薬剤師会から有志が募られ、本部救護所に薬剤師が出務した。資料や医薬品の供給体制、コミュニケーションなどさまざまな問題が予測されたため、初期に出務した私は大阪市の要請で9日間ボランティアとして参加することとなった。アスリートや関係者の受診が増えるにつれ、最初に準備した医薬品では種類、数量ともに足りず、ドーピング検査にかからない医薬品を選定しながら品目数を増やして対応し、診察時の処方薬の提案や、帰国時のお土産として持ち帰るOTC薬に関する相談も応需した。大会期間中は、例年にない猛暑で、体調不良やこむらがえりの症状が多く寄せられたため、スポーツ医と相談の上発汗によるミネラル分不足予防策を大会本部に提案し、スポンサードリンクにイオン飲料が追加された。一方、薬剤師のパスではドーピングエリアに入ることができず、担当者から「薬剤師がドーピングに関与することでどの様な利点があるのか?ドーピングは薬剤師の専門分野ではない。」と言われ、大きな衝撃を受けた。非常に勉強になり、モチベーションの上がる経験をしたが、薬剤師にとってアンチドーピングとは未開の地だと痛感した。


■薬局での相談応需

以前より、スポーツをされている方からのサプリメントやプロテインについての相談を受けてきたが、スポーツファーマシストのステッカーを掲示するようになってからは、より専門的な相談がよせられるようになった。そこで、当薬局では、生薬由来成分配合OTC薬とドーピング、ビタミンやミネラルの摂取量、(財)日本アンチドーピング機構認定(JADA)プロテイン、スポーツができる健全な身体作り、家族ではじめる食育、水分摂取はとても大切などの資料を、薬局の待合に掲示もしくは配布資料として作成している。また、少年野球チームとその保護者、スポーツクラブの会員およびトレーナー、高校の体育系クラブ部員とその顧問教員、大学の体育系クラブの部員などに対して講義をし、アンチドーピングやスポーツファーマシストについての啓発活動を実施している。


■スポーツができる健全な身体作りのために

スポーツファーマシストとしての職能は、国体や競技会に参加するスポーツ選手のドーピング対策のみならず、スポーツ愛好家や未来のスポーツ選手などの『スポーツができる健全な身体作り』のために、医薬品の適正使用、うっかりドーピングの予防(医療用医薬品、OTC薬)、日常の食事やサプリメント、プロテインなどさまざまな相談に対応する必要があると考える。スポーツファーマシストの判断により、スポーツ選手の人生を左右する可能性もあるため、判断に困ったときはJADAへの問い合わせを迅速に実施することにより、間違いや対応の遅れを回避するよう心がける必要がある。スポーツをする人にとってパフォーマンスを向上させたいという想いは誰しも持っているだろうが、ドーピング使用はスポーツマンシップに反する上に、健康を害する恐れがあり、一生後悔することになる可能性があることを啓発していきたい。また、今後、小学生から大学生および、その家族に対してのドーピングに関する情報伝達のニーズが高まると考えられる。そのためには、スポーツファーマシスト更新の講習会参加やe-ラーニングでの勉強に加え、常々自身での情報収集が必要であり、薬局や講演会で使用できる独自の資料作成も有効な手段であると考える。


■著者プロフィール



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高橋直子(Naoko Takahashi)


大阪府出身。薬剤師、認定薬剤師(日本薬剤師研修センター)、生薬・漢方認定薬剤師(日本薬剤師研修センター)、公認スポーツファーマシスト、禁煙支援薬剤師(日本禁煙科学会)、認定実務実習指導薬剤師、食生活アドバイザー、PAH(プロフェッショナルハーブアドバイザー)、整理収納アドバイザー、GCS認定コーチ(銀座コーチングスクール)、パン講師(ホームメイド協会)など

大阪薬科大学薬学部製薬学科卒業後、大学附属病院薬剤部研修生、病院薬剤部勤務を経て、現在は南薬剤師会センター薬局薬局長、株式会社ベルシステム24 CROヒト臨床試験倫理委員、近畿大学薬学部医療薬学科臨床薬学部門非常勤講師を兼務 (公社)日本薬剤師会代議員、未病システム学会未病ファーマシスト世話人として活動。




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【関連Q&A】
スポーツファーマシスト基礎講習会に参加します。持参すると良いものはありますか ?
当店で販売しているサプリメントがドーピング検査にかからないか調べる…
ドーピングに関する資料を集めたいのですが、どのような所から集めたらよい でしょうか?

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