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12. 調剤報酬改定に伴う、薬剤師・薬局の役割 〜超高齢社会における医療保険制度・社会保障制度の視点から〜 -前編-

12. 調剤報酬改定に伴う、薬剤師・薬局の役割 〜超高齢社会における医療保険制度・社会保障制度の視点から〜 -前編-

2014年10月08日 (水) 07時00分配信 投稿日:14/10/08 07:00 icon_view 270view

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後編はこちら・・・
講師:山本信夫先生



昨年10月1日の内閣府統計によるとわが国の高齢化率は25.1%を超え、過去最高となった。医療制度改革や高齢者医療制度の見直しが進められるなか、薬局・薬剤師はどう活路を見出し、存在価値を発揮していくべきか? 日本薬剤師会 会長の山本信夫先生にお話をいただいた。


調剤報酬改定に伴う、薬剤師・薬局の役割ということで、かなり大きな視点にはなりますが、調剤報酬改定で具体的にどんなことが変わり、それに対して薬剤師の方々はどのようにしていくべきかを今日はお話したいと思います。

■地域包括ケアシステムにおける薬局の役割
わが国の人口は、現在およそ1億2千万人ですが、2055(平成67)年には8千万人台になるという推計があります。人口構造で見ると先進国の場合、子どもの数が少なく、高齢者が増加する傾向にありますが、日本はその変化が極めて早いことが危惧されています。

さらに言うと、日本の医療保険制度、社会保障制度は基本的に税金と保険料で賄われているわけですが、それらを支払うのは20歳から64歳くらいまでのいわゆる勤労世代です。2005年は勤労世代と65歳以上の人口の比率がおよそ3対1でしたが、2055年にはほぼ1対1に推移することが予測されています。

3人に1人というのは、騎馬戦のような格好で背負っているので、1人1人の負担は比較的楽なのですが、2055年はおんぶ、つまり1人の若者が1人の高齢者を背負う形になります。そのうえ日本人の認知症発症率が50%といわれている今、認知症の人が認知症を背負っていたり、認知症の人が元気なお年寄りを背負うというような状況にもなりかねません。子どもの数がなかなか増加しないまま、高齢者が40%を超えた場合、平均的な医療費は3倍ほど違ってきて、かなりシリアスな問題が発生することが目に見えています。

最近の医療費は、年に3%程度、額にすると1兆円ほど伸び続けているのが現状です。その原因は何かというと、高齢者が増えて罹患率が高くなると、必然的に1人が複数の疾病を持つようになる。健康で長生きできる環境が整うのは、国民としては望ましいことですが、一方で必要以上の医療費や処置に対する議論が、今後起きてくることが予測できます。

医療に関わる者からすると、過剰な診療は必要ないと思いますが、必要な診療まで絞られてしまうことにはやはり抵抗感があります。とはいえ医療提供側も、過剰な診療が起きないような環境を、薬剤師も含めてつくっていくことが急務であると考えています。

国としてもこの先、どのような仕組みをつくっていくかが大きな課題になっており、われわれなりにそれを読み解いてみると、坂を転がるようにそれぞれのステージで在宅サービスへ移行しようという動きがあります。坂の上のほうにある高度急性期医療については、数を限るのではなく、必要な方に必要なものが提供され、段階的に高度急性期から一般急性期、亜急性期へ移っていくような過程をつくっていこうということにほかならないのだと思います。

(次ページ)病床についても、以前からさまざまな議論があります。・・・

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