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17.高血圧症を例にした患者ケア力を高めるためのアセスメントとプランニング(前編)

17.高血圧症を例にした患者ケア力を高めるためのアセスメントとプランニング(前編)

2015年03月11日 (水) 07時00分配信 投稿日:15/03/11 07:00 icon_view 307view

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これまで薬剤師業務の行動モデルは情報提供が主体だったが、近年は患者ケアの提供へとパラダイムシフトが起きている。治療管理と療養指導において薬剤師が重要な役割を果たすために、どのようなスキルを身につけたらよいのだろうか。高血圧症を例に、ガイドラインなどのエビデンスを症例に適用させる考え方とその重要性について北海道薬科大学薬物治療学分野教授の早川達先生にご指導いただいた。

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■「薬起点から患者起点」へ

最初に薬剤師業務とその行動モデルに関する昨今の状況を述べさせていただきます。薬の提供からサービス、情報の提供へと観点が移ってきた薬剤師業務ですが、近年では患者ケアの提供にその主軸が移行しています。2014年6月に施行された改正薬事法と薬剤師法においても、臨床推論やフィジカルアセスメントスキルなどを十分に活用して、薬歴、検査値、バイタルサイン、そして症状などの患者情報を総合的に分析、評価して患者個人の生活を見た個別、具体的な薬学的管理と指導が薬剤師に義務づけられたと解釈できます。

その背景には、治療主体の急性期医療モデルから、完治しないことを前提とした慢性期医療福祉モデルが主流となった結果、専門領域の仕事だけでは役割が十分に果たしにくくなったことが考えられます。また一方では、地域包括ケアシステムで薬剤師が果たす役割が問われている状況でもあります。

このような時代においては、普段の行動モデルを「薬起点から患者起点」へと変えていく必要があります。事前に患者の背景も含めて病態、あるいは薬物治療を包括的にアセスメントした上で、独自の判断と意思決定の元にどのようなケアを行うのが適切か薬剤師として判断し、対応するケア計画を持つ必要があります。その上で実際の介入や支援を行っていく行動モデルへの変換が求められているわけです。ケア計画に至る過程の患者アセスメントは、医師や看護師、在宅のケアマネジャーといった他職種と同様に自分自身が判断をしなければなりません。それができてこそ薬局業務の内容が薬歴管理、顧客管理から患者ケアまで広がるのだと思います。

これからの業務のためには、検査で異常値を示す基本的な疾患を系統的に理解すること。来局者から必要な情報を適切に収集して、疾患を推測すること。来局者ごとに適切な対応を判断して実施をする技能や態度を習得すること。以上の3点を身につけることを目標にしましょう。ポイントは、「処方鑑査から薬物治療鑑査へ」。処方が出てから疑義照会をするのではなく、薬物治療そのものがどうなのかを考えることが大事です。患者の状態を把握して包括的にアセスメントをすること、そのケアにどのような視点が必要か理解すること、そのために収集する情報はどういったものかを今日の症例から学んでいただきたいと思います。


(次ページ)■高血圧症患者へのアセスメントとプランニング(1)・・・

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