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『昔からの家庭薬2』4.室町時代の薬(百毒下し)について 前編

『昔からの家庭薬2』4.室町時代の薬(百毒下し)について 前編

2014年06月03日 (火) 07時00分配信 投稿日:14/06/03 07:00 icon_view 236view

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翆松堂製薬株式会社
鈴木英嗣

■百毒下しの歴史

弊社、翆松堂製薬は伊勢の国、三重県で生まれた会社です。

みなさん三重県と聞いて何を連想されますか?
「う~ん・・。なんだろ・・。」なんて考え込んでしまう方が多いのではないでしょうか。
長島温泉、なばなの里、鈴鹿サーキット、鳥羽水族館、松坂牛、赤福・・そして今式年遷宮で話題の伊勢神宮。
実は割と有名な物や場所が多い県なのです。

弊社は今話題の伊勢神宮に少しだけ所縁のある会社なのです。そこで百毒下しの歴史の前にまずは弊社の歴史をご紹介させて頂きたいと思います。

弊社の社歴は440年有余年の会社で、創業はなんと室町時代(元亀年間1570~72年)にまでさかのぼります。
室町時代といえば織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの武将たちが活躍した時代であり、また創業の元亀といえば、織田信長が近江国姉川で浅井長政、朝倉義景の連合軍に大勝したあの有名な「姉川の戦い」があった年でもあります。

そんな激動の時代に「大むかで退治」で名高い田原景信が下野国赤堀庄より三重県四日市に移って城を築き、その郷名を赤堀と名付けました。(ちなみに弊社の住所は三重県四日市市赤堀です)創業者の加藤家はその景信の典医として仕えていましたが、織田信長に田原家が滅ぼされたのを機に医業のかたわら加藤延寿軒として製薬業を始めたのが弊社の始まりです。

創業当時の室町時代から昭和初期にかけて庶民の願いは一生の内に一度は「お伊勢さん参り」でした。弊社のあった四日市宿(現在の四日市市)は東海道五十三次の主要な宿場町であり、さらに東海道と伊勢神宮への分岐点となる宿場町でした。当時、薬は貴重品で重宝なものとされており、お伊勢さん参りの前に身体を清め、また郷里へのお土産に持ち帰ったと言われ、多くの人がお伊勢さん参りの際に弊社のある四日市宿に立寄り薬を買っていったと言われています。

そして江戸時代には、二条関白家から「二条殿御薬所」の免許を受け、急速に日本全国へと売薬の販路を広げていきました。

その頃、加藤家と親交が厚かった貫名菘翁(ヌキナ・スウオウ)(幕末三筆の一人)が弊社を訪れ、緑濃き松の園に点在する製薬所をみて「翆松堂」の扁額を残したのが現在の社名の由来です。当時の家伝薬は父子相伝の秘法として使用人は素より兄弟にさえ製法の肝心な部分は明らかにされませんでした。


(次ページ)今回紹介する百毒下しはまさにその伝承薬なのです・・・

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