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『昔からの家庭薬2』5.蓼科高原の華「笹離宮」 前編

『昔からの家庭薬2』5.蓼科高原の華「笹離宮」 前編

2014年07月01日 (火) 07時00分配信 投稿日:14/07/01 07:00 icon_view 53view

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東京農業大学 客員教授
一般財団法人 蓼科笹類植物園 理事長
株式会社 大和生物研究所 代表取締役社長
大泉高明

一般用医薬品「ササヘルス」の製造・販売を行う株式会社大和生物研究所は、平成18年より同社蓼科工場(長野県茅野市)の敷地内に、回遊式数寄屋庭園の中に笹類植物園を組み込んだ「笹離宮(一般財団法人蓼科笹類植物園)」の建設を進めてきました。笹離宮は3つのエリアがあり、笹類を中心に約120種が植栽されています。「植物園エリア」は、静岡県の富士竹類植物園の全面的支援を受け、最新の知見に基づいた分類により設計・施工されています。「数寄屋庭園エリア」は、「桂離宮」昭和の大改修等で著名な、伝統建築家の故安井清氏の設計のもと、竹笹類を随所にとりいれた数寄屋建築と数寄屋庭園が造られています。「実験圃場エリア」では、クマザサ葉の抽出残渣の農業利用への可能性を検証する実験を東京農業大学などと共同で行なっています。


園内のクマザサ

■1.医療と文化の統合を目指して

「医療の原点は祈りである」という言葉は、故大阪大学医学部名誉教授中川米造先生のものです。洋の東西を問わず、医療の原型はシャーマニズムです。まず祈りが中心にあって、そこに草根木皮が薬として加えられ、簡単な術が加えられ、現代医療につながってきました。

一般に知識や技術はそのままでは両刃の剣ですが、人類はそれを文化に昇華させることによって、プラス面だけを享受する知恵を蓄えてきました。医学・薬学に関わる知識や技術は近年急速な進歩を遂げてきましたし、これからも再生医療をはじめ、様々な高度先端医療技術に期待が高まっています。しかし、それらの知識や技術が本当の意味で、人々の幸福に寄与してきたのか、経済・社会・文化という視点も加えて、改めて考えてみるべき時期にあるのかもしれません。先述の中川米造先生によると、シャーマニズムからスタートした医療も、現在は医学としてサイエンスの一分野となって発展してきましたが、がん治療や終末医療における判断など、功罪が相半ばしてきたとしています。「祈り」とは心のありようであり、相手への究極の思いやりともいえます。その意味では、現代においても医療の原点は今も「祈り」であり、文化に昇華してこそ人々の福祉に資する医療となりえるといえます。

この視点から、医学(Medical Science)と医療(Medical Care)は峻別して考えられるべきものでしょう。科学技術としての医学は医療の基礎をなすものですが、その技術・知識を応用して人の幸福に資するのが医療です。人の幸福は文化から離れて実現することはないので、その意味で医療には文化面という側面が常に寄り添っているのです。


(次ページ)株式会社大和生物研究所は、昭和43年の創業より現在に至るまで・・・

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