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4.Googleマップでデータを可視化してみよう!

4.Googleマップでデータを可視化してみよう!

2014年10月23日 (木) 07時00分配信 投稿日:14/10/23 07:00 icon_view 275view

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皆さんは『薬局に求められる機能とあるべき姿』をご存知でしょうか。


「当たり前じゃないか!!」と怒られてしまいそうですが、これは“薬剤師が担うチーム医療と地域医療の調査とアウトカムの評価研究”より平成26年1月に発出されたものであり、題目のとおりこれからの薬局の在り方を示したものです。


その中で、調剤を取り巻く環境を危惧する一文もあるのですが、

(中略)その一方で、調剤を中心とした医療用医薬品の供給のみを行い、一般用医薬品や衛生材料等の供給を担っていない薬局も増加し、また、医療機関の近隣に薬局を設置し、特定の医療機関から発行される処方箋を応需することがほとんどであるいわゆる門前薬局も散見され、求められる薬局の姿と大きく異なってきている。

これについて皆さんはどう思われるでしょうか?
「ウチの薬局(私)は、間違いなく地域住民のかかりつけ薬局(薬剤師)だ!!」
と言える方は本当に素晴らしいと思います。


どの病院・診療所を受診しても、自宅近く(または職場近く)の薬局で調剤してもらい、いつも自分のことを良く分かっている薬剤師から服薬指導を受ける。


理想的ですね。


では、現状はどうでしょうか。
自身が務める薬局がどの程度、地域医療に役立てているのか?


ということについて、今回は視覚的に分析してみるために、Googleマップを使って自局で応需している医療機関のマッピングをしてみようと思います。


※前提として、Googleアカウントを所持しているものとします。


1.住所録の大枠をつくる
先ずは、レセコン等から“応需している医療機関のリスト”をPCで編集できるフォーマットで出力します。
最近はExcelで編集できるCSV形式で出力可能なレセコンが多いので助かりますね。


それを、下図のように先頭行のセルにタグとなる文字を入力して編集します。

【A1セル】name
   
・・・医療機関の名称
【B1セル】adress
  
・・・医療機関の住所(町番地は半角が好ましい)
【C1セル】lat
    
・・・医療機関の緯度(後で取得しますので空欄でOK)
【D1セル】lon
   
・・・医療機関の経度(後で取得しますので空欄でOK)
【F1セル】description
・・・場所の説明(住所、電話番号、営業時間)など。
GoogleMapで「説明」に該当する項目

この段階では経度緯度は分かっていないと思いますので空欄で結構です。
 

image
 

この住所録(大枠)を、xlsまたはxlsx形式ではなく、csv形式(カンマ区切り)にて保存します。


<サンプルのダウンロード>
以下のダウンロードボタンをクリックすると、住所録のサンプルファイルがダウンロードできます。
download
※ダウンロードは無料です。
※圧縮ファイルのため、解凍の上、ご利用ください。 

 

2.各医療機関の経度緯度を調べる。
次のステップですが、ここで緯度経度を得なければGoogleマップへの落とし込みが出来ません。


調べる方法は様々ありますが、
(1)位置参照情報ダウンロードサービ ス
(2)-KML API- Geocoding
ただ、この2つのサイトは、医療機関1件ずつデータを取得しなければなりませんので、かなり非効率・・・


そこで、筆者が使ったのはAG2KML.exeというソフトウェア。
このソフトは住所録をGoogleマップへ取りこむためにKML形式というファイルに変換する機能も付いており、非常に便利です。
 


 

このソフトウェアをインストールしましたら、起動してみましょう。
 


先ほどの住所録(csv形式のファイル)を vertical-align: middle;のボタンから開きます。
開いたら、LatとLonの列が空欄ですから、これを取得するために「すべてのLatLon取得[A]」ボタンを押します。
その際、下部にあります「LatLon取得にYahoo!GeoCoderを使用する」にチェックを入れるとエラーが起こりにくくなります。
 


 

取得は自動で進んでいくのですが、リストが100件を超えていると、途中から極端にヒット率が低下する傾向にあるため、リストを分割するなどすると良いでしょう。
 

image2



3.KML形式への変換
取得が完了しましたら、このリストをGoogleマップに取り込むためにKML形式に出力します。
その方法は、このAG2KML.exe上の ボタンを押して「Google Earthに出力」を選択
⇒テキストエディタが開いて下図のように複雑な文字列が表示されます。



※注※
ここでテキストエディタが開かない場合は、筆者が使用しているTera Padサクラエディタなど有名どころのソフトウェアをインストールして、すると良いですよ。


話を戻します。
このテキストエディタ上で、冒頭の2行について書き換える必要があります。

(変更前)
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<kml>
(変更後)
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<kml xmlns="http://earth.google.com/kml/2.2">
上記のように赤字部分を書き加え、「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択してKML形式の住所録ファイルが完成です!

 

4.Googleマップへの取り込み
ちなみに今回は、Googleマップ上に
(A)私が所属する薬局の店舗リスト
(B)各店舗で応需したことのある医療機関
この2つの情報をプロットしてみたいと思います。

ではまずGoogleマップをブラウザで開きます。(下図は北九州を中心にした地図です)

image3

 
画面左側に マイプレイスというボタンをクリックし、その後地図を作成をクリックします。
 

image2

 
すると、「新しいMy Mapsへようこそ」という表示が出てきますので、新しい地図を作成 をクリックします。

 

そして、次に表示された地図には、このようなメニューが表示されています。



この地図に、レイヤを追加という形でこれまで作成した住所録を落とし込んでいくのです。


では、インポートをクリックしてみましょう。下のような表示になるはずです。
 

インポートするファイルの選択


ここで、まずは店舗リストを落とし込みます。

image3


店舗所在地にマーカーが立ちました!
このマーカーは、左上のメニューから色や形を変えることも可能です。

色や形を変えることも可能です


では続いて医療機関リストを。
この段階では店舗を星印、医療機関をマーカーで表示するように設定を変更しました。
image4


※注※
Googleマップではレイヤ1つにつき100個のデータしか入れられないようですが、
私は有料版へアップグレードして、レイヤ1つにつき2000個まで表示できるようにしています。
皆さんへは、まずレイヤ1つにつきデータが100個以内となるように分割して作成することをお勧めします。

ちょっと拡大してみると・・・

image5


こんな感じです。
でも、地図の表示を変更すると・・・!!

image6

実はプロットされていない部分は山間部だったことがわかります。


北九州市全体を見渡すと、
(店舗のみ表示)

image7

(応需した医療機関も表示)

image8

という感じで、数多くの医療機関へ対応していることがわかりました。


もう少しミクロな視点で考えれば、
『この医療機関の商圏はどのくらいだろうか?』
『もしかすると1km先だけれども向こうの内科には、薬局周辺の住民が多くかかっているかもしれない』
『近隣に整形外科ができるらしい、整形外科の患者さんはADL、特にモビリティが低下しているからウチの薬局までは歩いては来られるだろうか?』
『医療機関の分布から考えると、近隣の方々の主な移動手段は路線バスかもしれない。』
というように多くの疑問が湧いてくると思います。


単にデータをプロットした地図を、どのように考えるかは皆さん次第です。
冒頭に紹介しました『薬局に求められる機能とあるべき姿』には次のような文もあります。

(中略)
(4)健康情報拠点としての役割
・地域住民が日常的に気軽に立ち寄ることができるという薬局の特性を活かし、薬局利用者本人又はその家族等からの健康や介護等に関する相談を受け、解決策の提案や適当な行政・関係機関(当該地域の市役所等の相談窓口、医療機関、保健所、福祉事務所、地域包括支援センター等)への連絡・紹介を行っていること。
・栄養・食生活、身体活動・運動、休養、こころの健康づくり、飲酒、喫煙など生活習慣全般に係る相談についても応需・対応し、地域住民の生活習慣の改善、疾病の予防に資する取組みを行っていること。
・薬剤師が医療・保健・福祉・介護等に関する知識を十分に有するよう、介護支援専門員など、各種資格を取得することが望ましい。

今回のツール活用方法を他の様々なデータと併せて、単なる現状分析ツールとしてではなく、
『門前依存型薬局』から脱却し、自身の薬局を地域の健康情報拠点へと進化させるためには
今後どのような取り組みが有効か、また自分自身がどのようなスキル・資格を身につけるべきか等々、行動計画にまで落とし込むための一助となれば幸いです。



この記事について/著者:赤川信一郎(サンキュードラッグ)

 

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