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14.役に立つという存在価値について

14.役に立つという存在価値について

2016年03月24日 (木) 07時00分配信 投稿日:16/03/24 07:00 icon_view 467view

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著者:藤井雅子(心理カウンセラー)


この頃、「人の役に立たなければならない」「そうしないと自分には存在価値がない」という思いこみを信じて苦しんでいる人が多いことがとても気になっています。

「人の役に立つ」ということはとてもいいことなのですが、「そうしなければならない」「そうでないと価値がない」などのように義務的あるいは強迫的になってしまうのは本末転倒です。

本来、人の役に立って喜んでもらうというのは、ボランティアが象徴するように、自分が満たされている人が余裕の部分でおこなうこと。自分が満たされているから、見返りを求めず純粋に相手のために動けるのです。

一方、自分が満たされていないのに誰かの役に立とうとするのは、自覚のあるなしにかかわらず、相手のためにではなく自分の評価のため、つまり、自分の承認欲求を満たすためであることがほとんどです。

また、自分への評価を気にしているので、他人に迷惑をかけること=自分の評価を下げることとして異常に怖れることも共通しています。

こうした人たちは、「お互いさま」という発想がないので、自分の評価を下げないために、少しでも他人に迷惑がかかりそうなことをしないよう、しなくてもいいことまで一人で抱えこみ、自分を追いこんで疲弊していきます。それは自ら選んだことなのに、「損してる」被害者の気分になって不平不満も溜まっていきます。

そして、私が気になるのは、こうした人が増えている気がするということなのです。

誰かの役に立ち、誰かに喜んでもらうことだけで自分の価値を感じていると、たとえば怪我や病気などで思うように動けなくなったときに、自分に存在価値がなくなったように感じ、生きる意味を失ってしまいかねません。

もしずっと健康でいられたとしても、年を重ねていけば誰でも老いて動きが鈍くなったり体力が続かなくなったりして、何かしら誰かに助けてもらうことが出てくるでしょう。

そんなとき、「人の役に立たなければ存在価値がない」「絶対に迷惑をかけてはいけない」という信念を手放せないでいると、他人の厚意を素直に受けとれず、かわいげのない気難しい老人と思われ、孤立してしまいやすくなります。


(次ページ)今までずっと自分を・・・

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