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製薬業界「容認できない」‐消費増税対応の薬価調査‐中央社会保険医療協議会

2016年05月20日(金)10時00分配信 配信日:16/05/20 10:00 icon_view321view icon_view321view

中央社会保険医療協議会は18日、総会で日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)、日本医薬品卸売業連合会などから、来年4月に予定している消費税再引き上げに伴う薬価改定について意見聴取した。業界側は、予定通り消費増税される場合でも必要最低限の調査とすることや、引き上げが見送られた場合は、薬価調査・改定を行う理由はなくなるとの認識を示した。

日薬連、PhRMA、EFPIAが中医協に提示した資料では、2年に1度の診療報酬改定では、「薬価本調査」と「医療経済実態調査」がワンセットで実施されているため、薬価改定のみを行えば、診療報酬体系とのバランスが損われる怖れがあると指摘。

消費税再引き上げに際して、薬価調査を実施し、その結果に基づき薬価を改定することは、2016年度改定、18年度に予定されている通常改定と合わせて3年連続で改定を実施することになるため、「容認できない」とした。

仮に何らかの価格調査が実施される場合でも、「その調査は、特例的なものと位置づけるのが妥当」と主張。さらに、「関係者の負担も考慮した必要最小限の調査とすることが不可欠」とした。

一方、消費税再引き上げが見送られた場合、価格調査・改定の実施理由は、「完全に消失する」との認識を示した。

薬卸連も、消費増税に伴って薬価調査を実施する場合になったとしても、「臨時・特例的な調査と位置づける」ことや、「できる限り簡易な調査とする」ことを要望。熊本地震によって医薬品卸も被災していることから、「調査対象については配慮が必要」とした。

 

■高額薬剤の薬価算定めぐり議論‐日医はルールの見直し求める

この日の総会では、中川俊男委員(日本医師会副会長)が、抗癌剤「オプジーボ点滴静注」などを例に挙げ、製薬業界など関係者に対して、医療保険制度の維持という点も踏まえつつ、高額薬剤の薬価算定ルールのあり方について考えをただした。

日薬連の野木森雅郁会長(アステラス製薬会長)は、「大きな課題と認識している」とした上で、新薬の開発を進めるためにも「イノベーションの評価は適切に行ってもらいたい」と主張。その上で、効果が見込める患者に適切に使用してもらう必要性を強調し、「業界としてそのための努力はする」とした。

安部好弘委員(日本薬剤師会常務理事)は、製薬企業の「イノベーションに対するインセンティブを削がないというのも大事」と指摘。国民皆保険制度下では高額な薬剤であっても「幅広くアクセスできる」という現状を踏まえ、「バランスよく」議論する必要性を強調した。

中川委員は、高額な薬剤の適応拡大が薬事承認され、より多くの患者に使用されることになった場合、「医療保険制度がもたない」と指摘。市場規模や患者数などを勘案した薬価算定ルールの見直しを求めた。

厚生労働省保険局医療課の中井清人薬剤管理官は、必要な患者に医薬品を届けると共に、治療効果が見込まれる患者に「最適に提供していく」ことも含め、「検討する時期にきている」との考えを示した。


(情報提供元: 薬事日報)

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