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がん領域で薬薬連携進展‐広域にわたる浸透が課題に‐日本臨床腫瘍薬学会学術大会

2015年03月18日(水)12時45分配信 配信日:15/03/18 12:45 icon_view937view icon_view937view

病院薬剤師と薬局薬剤師のがん領域の連携が各地で進んでいることが、14、15日に京都市内で開かれた日本臨床腫瘍薬学会学術大会で示された。病院薬剤師はお薬手帳などを介してレジメンや治療スケジュールなど様々な情報を提供。薬局薬剤師はその情報を受けて副作用のモニタリングなどを実施し、病院にフィードバックする。ただ、こうした仕組みが地域の全薬局で認知され、活用されているとは言いがたいのが現状だ。今後は、基幹病院と門前薬局間の連携だけでなく、いかに地域の薬局に幅広く浸透させるかが課題として強調された。

日本大学板橋病院薬剤部の葉山達也氏は、約5年前に近隣4区の薬剤師会と共に発足した地域病薬連携ワーキンググループ活動の一環として、がん領域の連携推進に取り組んできたことを報告した。

葉山氏ら病院薬剤師は、薬局薬剤師の知識向上や顔見知りの関係構築のために、合同カンファレンスや各種勉強会を実施。情報共有化ツールも作成した。

同ツールはお薬手帳に見開きで貼付するA5サイズの用紙だ。TS‐1やカペシタビンなどの経口抗がん剤を服用する患者を対象に、治療のレジメン、服薬スケジュール、投与日、主な副作用などを記載する。それを見れば、どんながん治療が行われ、治療のどの段階にあるのかを理解できる。また、副作用の発現状況を病院薬剤師と薬局薬剤師の双方が記入できる欄を設置。副作用を見逃すことなく、対応できる仕組みにした。

初回導入時やレジメン変更時にこの用紙を発行。貼付後は外来受診時に毎回、薬局薬剤師の記載事項を病院薬剤師がチェックしている。

この体制整備によって薬局から病院に副作用症状がフィードバックされ、必要な対策がとられた事例もあった。しかし、葉山氏は連携はまだ十分ではないとし、▽情報化ツールの発行数に対する双方の同時介入率が低い▽薬局薬剤師の介入に必要な情報が不足している▽薬局薬剤師からの情報のフィードバックが少ない▽遠方の薬局では認知されず、取り組みが限局的になっている▽お薬手帳の持参忘れが連携中断に直結する――などの課題を提示した。

特に、広域での連携実現は「単独の施設の取り組みでは限界がある」と指摘。地域の中核を担う病院や薬局を通じて体系的なネットワークを構築する必要があるとし、「共有のツールを運用することで情報の均てん化につなげることが課題」と語った。

京都大学病院薬剤部の池見泰明氏も、薬局との連携強化に向けた様々な取り組みを紹介した。

2013年9月から院外処方箋に13項目の検査値表示を開始。14年3月からは、外来化学療法室で化学療法を受ける全患者を対象に、レジメン名、投与スケジュール、投与量、支持療法などを印刷したお薬手帳用シールの交付を開始した。

また、詳しい情報を記載した「服薬指導内容情報提供書」などを病院から薬局にFAXで送信。薬局からは、患者から聴取した情報などをトレーシングレポートとして病院薬剤部にFAXで送信してもらう情報共有化の仕組みを構築した。

池見氏はこれらの方法のうち「薬局側の認識が不十分なツール、認識されていてもあまり活用されていないツールもあった」と課題を報告した。また、より活用しやすい情報共有ツールにするために「薬局薬剤師と一緒に考えて成熟したツールにしていくことが必要になる」と話した。



写真:葉山氏



写真:池見氏


(情報提供元: 薬事日報)

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