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うつ病の治療法(ECT)でアルツハイマーの原因物質抑制に成功

2011年08月14日(日)09時00分配信 配信日:11/08/14 09:00 icon_view1537view icon_view1537view
■電気けいれん療法(ECT)をアルツハイマーに応用

神経生理学が専門の金沢医科大学・加藤伸郎教授と国立病院機構・宇多野病院(京都市)・山本兼司医長らの研究グループが、アルツハイマー病の原因となる物質「アミロイドβ(ベータ)」の抑制方法を突き止めた。

加藤教授らの研究グループが実証したアルツハイマー病の原因物質の抑制方法とは、うつ病治療に効果があるとされる電気けいれん療法(ECT)を用いるというもの。研究成果はアメリカ神経科学会誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」の電子版に発表されている。

■マウスを使った実験 

加藤教授らの研究グループの実験は次のようなものだ。遺伝的にアルツハイマー病にしたマウスの神経細胞は、正常なマウスの神経細胞に比べて情報を伝達する活動電位が約5割、長くなることを発見した。

研究グループはさらに、このアルツハイマー病のマウスの神経細胞に電気けいれん療法(ECT)の電気刺激を与えた。すると、活動電位が正常化したのだ。

アルツハイマー病のマウスの神経細胞にはアミロイドβが蓄積している。この実験によって、電気けいれん療法(ECT)の電気刺激がアミロイドβの作用の抑制に効果があると判明した。

■過去に研究事例なし 今後の治療に大きな期待

アルツハイマー病治療の現状は、直接アミロイドβに作用する薬剤はなく、開発中のワクチンがあるという段階。今回の研究成果はアルツハイマー病治療の新たな道筋となる。

神経科学の専門家で脳神経機能に詳しい沢田誠氏(名古屋大学環境医学研究所副所長)は、アルツハイマー病の初期症状はうつ病に似ているとした上で、次のように語っている。

「ECTの効果はある程度の予想はできたが、実際の研究事例はなかった。発症のメカニズム解明や新しい治療法につながる研究成果だ」

研究チームの加藤教授は次のように話している。

「今後ECTによる治療効果が実証されると、既存の技術を応用した容易な治療法となりうる」

アルツハイマー病の治療に、新たな一歩が踏み出された。
(情報提供元:エスタイル)

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