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不妊治療で投薬ミス 名古屋大学医学部附属病院

2012年03月04日(日)09時00分配信 配信日:12/03/04 09:00 icon_view5093view icon_view5093view
■妊娠への悪影響はなし

名古屋大医学部付属病院は、2010年8月から2011年8月4日までのおよそ1年間に、院内で製剤された「プロゲステロン膣座薬」の成分量が、過小(医師指示量の約77.9~100%量)となっていたと発表しました。

過小の「プロゲステロン膣座薬」を投与されていた可能性がある患者は、体外受精治療として胚移植を受けていた約53人と見られています。

■未承認薬のため各施設で作成

「プロゲステロン」は、子宮を妊娠可能な状態に変化させ、もし妊娠した場合は、出産までの間妊娠を維持する働きをします。このため、体外受精や顕微授精、胚移植などの治療を受けている場合、胚移植後の着床および妊娠維持のために、「プロゲステロン」の補充が必要と考えられています。

投与方法は、経口投与、筋肉注射、膣座薬投与となりますが、同病院では膣座薬による投与を選択。しかし、日本では膣座薬は、未承認であることから、同病院の薬剤部で作成をしていました。

■座薬コンテナの変更と目分量での作成が要因?

同病院では、2003年7月からこの膣座薬使用を開始しており、ミスがあった2010年8月ころから2011年8月4日までの製剤に関与した薬剤師は延べ18名で、薬剤を座薬コンテナへ注入する方法は、「擦り切り一杯」とし、目分量で行っていました。

製剤を開始した2003年に使用していた座薬コンテナ(擦り切り一杯=1.675ml=1.528gと推測)と、2008年4月に使用を始めた座薬コンテナ(規格量1.35ml、擦り切り一杯=約1.675ml)の形状が異なっており、「擦り切り一杯」という作成方法では、うまく接着できないことから、2010年8月ころよりやや少なめに補填。この時点で担当者によってばらつきが発生したと推測されています。(1.35ml(80.6%)~1.675ml(100%))

さらに、2011年7月から連続分注ピペットを導入し、目分量ではなく、正確な量にしようとしましたが、担当者らの『コンテナの規格が1.35mlなので「くびれ線まで」注入すれば良い』という考えで、分注量は1.3mlと決めたため、成分量はより少なくなったとのことです。

名古屋大医学部付属病院では、
・使用したプロゲステロン原末の記録を徹底
・プロゲステロン膣座薬製造後、複数のサンプルを取り出して変色、異物の確認や、質量偏差試験を実施する
・プロゲステロン膣座薬のサンプリング保管をし、問題発生時の解析に備える

などの再発防止策を徹底したいとしています。
(情報提供元:エスタイル)

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