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ウサイン・ボルト ~脊柱側湾症を味方につけて走る男~

2012年08月12日(日)09時00分配信 配信日:12/08/12 09:00 icon_view3022view icon_view3022view
■不安を乗り越え、五輪新!

ロンドン五輪の男子100メートル決勝で、ウサイン・ボルト(ジャマイカ/25才)が9秒63の五輪新を叩き出し、金メダルに輝いた。

ボルトは、背骨がS字状に曲がっている「脊柱側湾症(せきちゅうそくわんしょう)」の持病がある。肉離れを起こしやすいため、トレーニングもしづらい。最速王者の肉体は、じつは多くの不安材料を抱えている。

しかし、障害を克服し、自らが出した北京五輪のタイムを上回っての2連覇となった。

■いくつものハードル ~持病、不調、ライバルの台等~

昨夏の世界選手権100メートル・決勝で、ボルトはフライングによる失格となった。その後は、スタートを意識しすぎて出遅れるレースが増えた。

国内選考会でも、ライバルのブレーク選手の台頭が際立ち、ボルトは2位にとどまるなど、不調が続いていた。

「俺が負けると思っていたヤツがいたな」とボルトは言う。連覇を疑う周囲の空気は感じていたが、オリンピックにしっかり照準を合わせてきた。

右の骨盤と肩が下がっているボルトは、肩が交互に大きく上下する、独特のフォームで走る。現在は片方のシューズにクッションを入れ、左右差の矯正を図っているという。

ただし、この歪みこそが、圧倒的なスピードを生み出しているのではないかとの見方もある。

松尾彰文氏(国立スポーツ科学センター・副主任研究員)は

「ボルトは接地の瞬間にタイミングよく肩を下ろすことで、地面からの反発をよりもらえている」

と述べている。ボルトは、障害を味方につけて走っているということもできそうだ。
(情報提供元:エスタイル)

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