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低出生体重児を両手で包み込む「手あて」効果が科学的に証明

2012年09月04日(火)17時00分配信 配信日:12/09/04 17:00 icon_view956view icon_view956view
■経験知が科学的に証明された「手あて」

出生時に2500グラム未満の低出生体重児に対して、採血など不快な刺激を与えると、脳血流が増加し、脳容積低下・発達障害のリスクが高まる。

近畿大の研究チームが、低出生体重児を両手で包み込むことで、脳の血流増加のリスクを低減させられることを科学的に証明した。

■「手あて」は臨床で伝統的に行われてきた


これは、長い間医療の現場で行われてきた「手あて(ホールディング)」と呼ばれる動作。低出生体重児の場合、多くがNICUで、様々な検査や治療を受けるケースが大半。痛み以外に、母胎環境と異なる照明や室温などの環境も新生児のストレスとなることが知られている。これらは、低体重に起因する合併症を避ける意味で必要であるにもかかわらず、脳血流増加のリスクを高めることから、現場では最新の注意を払うものである。

研究では、低出生体重児10名に軽微な痛覚刺激をかかとに与え、光トポグラフィで脳血流の変化を観察。この刺激で、前頭前野と、感覚運動領域の血流が10倍にも達することが確認された。

一方、児を両手で包み込む「手あて」を施しながら、同様の刺激を与えると、脳血流の増加は通常の5倍程度にとどまった。

■「手あて」を行うと血流増加が半分に抑制

今回の実証実験では、睡眠中の低出生体重児10人に対し、ボールペンの先で1秒ほど軽く突く程度の軽微な痛覚刺激をかかとに与え、近赤外光脳計測装置(光トポグラフィ)にて脳血流の変化を測定した。その結果、脳内の前頭前野と感覚運動領域での血流が平常時の約10倍に増加することを確認。その一方で、同じ刺激を与えながら手あてを施した児では、脳血流の増加が平常時の半分以下に抑制されていることも確認されたという。

主席研究者の本田理学療法士は「痛覚とは異なる心地よい刺激が加わることで、痛みへの生体反応が緩和されているのだろう」
とこの現象を分析している。

論文は2012年7月22日発行の学会誌「Archves of Disease In Child Fetal & Neonatal」(電子版)に掲載された。
(情報提供元:エスタイル)

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